介護認定とケアマネジャー
介護認定とケアマネジャー
介護保険を使って介護サービスを利用するとき、まず介護認定を受けなければなりません。
介護を必要とする“程度”を決めるためです。
“介護の程度”が要介護度であり、軽い順に「要支援1」「要支援2」、そして「要介護1」「要介護2」「要介護3」「要介護4」「要介護5」となります。
もっとも重い「要介護5」は、ほぼ寝たきりの状態です。
介護サービスを受ける前に、まずケアマネジャーに相談することになりますが、もし、要介護度1以上の判定が出たら、役所からケアマネジャーが在籍している介護事業所の一覧表が渡されます。
その中からケアマネジャーを選んでください。
ケアマネジャーの選び方を教えてほしいと言われることがありますが、「これだ!」という方法はありません。
連絡したら、すぐ自宅に来てもらえるという点では、自宅の近くにある事業所のケアマネジャーを選ぶのがいいのではないでしょうか。
お互い人間ですから、相性が合う場合もあれば、そうでないこともあります。
もし、合わないと感じたら、あとでいくらでも変更が可能です。よって、ひとまず自宅から近くにある事業所のケアマネジャーがいいでしょう。
普段、通院しているようなら、中には病院が介護事業所を併設していることもありますから、そこのケアマネジャーでもかまいません。
ケアマネジャーとのつきあい方
ケアマネジャーは、原則として月に1回は要介護者宅を訪問してくれます。
遠距離介護をする場合、当たり前のことですが、あなたはケアマネジャーと頻繁に会って話をすることはできませんし、月1回の訪問時に合わせて帰省することも難しいのではないでしょうか。
中には忙しくしているケアマネジャーもいますから、事業所へ電話をしてもつかまらないこともあるでしょう。
そこで、普段はメールなどで連絡をとることをお勧めします。
要介護者であるあなたの親やあなた自身が、このケアマネジャーとは合わないと思えば、変えてもらうことも可能です。
無理しながらケアマネジャーとつきあうより、お互いに気分よく過ごせるように、遠慮なく変更を申し出るといいでしょう。
ただし、親が田舎に住んでいる場合、近くにある事業所の数が少ないこともありますし、変更するとなると、ケアマネジャーとの契約を一からやり直すことになるので、少し手間がかかります。
とにかくケアマネジャーには、親の希望とあなたの希望をひと通り伝えることです。
要介護者やその家族からのさまざま要望を聞いてきた経験をもっていますから、できることとできないことははっきり答えてくれますし、すべての希望を聞いてくれるとはかぎりませんが、できるだけ要望に沿って努力をしてくれるケアマネジャーもいます。
また、そのようなケアマネジャーはまわりからの評判がいいことも事実です。
それでも、遠くに住む親の介護は、担当のケアマネジャーにすべてを任せているという姿勢は感心しません。
ケアマネジャーの仕事をやりやすくするには、あなたのサポートも必要です。
こまめに連絡をとり、あなたが気づいたことはケアマネジャーに報告し、ケアマネジャーが要介護者である親に直接言いにくいことがあれば、あなたから親に伝えるなど、親とケアマネジャーとの間をうまくとりもつこともあなたの役割といえます。
親の介護やケアマネジャーとあなたの共同作業だと考えてください。