FC本部には納得いくまで質問を
徹底して質問しよう!
フランチャイズへの加盟を検討するとき、まず本部に問い合わせてパンフレットを送ってもらうことから始めます。
どの本部も無料で送ってくれるはずです。
豪華なパンフレットが送られてくることもあれば、簡単なペーパー程度のものありますが、パンフレットの差で本部の良し悪しを決めることはまずできません。
ただし、これだけはいえます。
パンフレットだけで、本部の実情は絶対判断できないということです。
フランチャイズ本部は、できるだけ加盟店を増やして加盟店の売上が上がることが、本部全体の収益につながります。
だから、加盟店を増やすことが大命題になっており、パンフレットには魅力的な言葉が並んでいるのが一般的です。
それを頭から信じて加盟すれば、後悔することになるでしょう。
数社のパンフレットを請求して気になる本部があれば、とにかく訪ねてみることです。
参加者を募って説明会を実施するところもあれば、個別に対応しているところもあり、説明することに消極的なところはありません。
実際に本部へ行ったら、疑問に思っていることを徹底的に質問します。
その場で思いつくことを聞くのではなく、事前に質問事項を用意しておいてください。
相手の答えによっては、それに対して疑問が沸くこともあるでしょうから、さらに質問をします。
場合によっては少々意地悪な質問でもかまいません。
相手にとって迷惑かもしれないという遠慮はいりません。
相手もそれが仕事なのですから。
パンフレットには、本部や提供するビジネスの良い面が中心に書かれています。
例えば、「開業からおよそ〇〇カ月で黒字になります」といった売上や収益に関するキャッチは珍しくありません。
もし、それが「6カ月」で黒字化可能とあれば、その根拠を尋ねます。
それが実際の数字をもとに算出されているか、論理的に辻褄があっているか。
また、加盟店の平均は実際、どれくらいなのか。
本部の担当者があなたの質問に対して口ごもったり、答えられなかったりすれば、本部が提示する数字は信用できないことになります。
特に、売上でいえば、理想的な数字や願望の数字、つまり、「これだけの売上があればいいな」という数字を出している例はよくあることです。
介護事業の場合、利用者数と平均利用額を掛け合わせるとおおよその売上が算出できます。
本部が提示する売上は、そういった実際の数字を根拠にしなければなりません。
それを見抜くためにも、利用者数や利用額は事前に調べておくことです。
介護サービスの場合、サービスの種類によって利用額は決まっていますし、一般的な業態別の利用者数は厚労省などが発表していますので、売上を推測することができます。
本部が提示する資料や担当者の言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、できればフランチャイズの加盟店を訪ねて確認してもいいでしょう。
本部からの紹介で加盟店を訪ねる場合は、本部はどうしても成功している加盟店を紹介しがちです。
できれば無作為に選んだ加盟店に出向いて調査すると、「真実」が見えてくるかもしれません。
いずれにしても、フランチャイズに参加する場合、かなりの資金が必要となります。
そのためにはフランチャイズ本部の実情をしっかりと把握しておかなければなりません。
何事にも準備、準備、準備が重要なのです。