FC本部に頼りきってはダメ!
FC本部に頼りきってはダメ!
フランチャイズに加盟すると、本部からは、ノウハウの提供や開業や運営に関する指導、スタッフの派遣、資金の融資、店舗探し、トラブル時の解決策の提示などのさまざまサポートをしてもらえると述べました。
ビジネスの方法がワンパックになっており、フランチャイズ加盟店は、そのまま実行すればいいということになります。
ただし、加盟店の売上に差が出るのは当たり前のことで、それは加盟店の努力次第となることも説明しました。
FC本部に頼りきってはいけません。
FC本部にすべてを任せていれば、それで成功するというほど甘い世界ではないのです。
それでも、FC本部にも差があることは事実であり、加盟店の努力では埋めきれない要素もあります。
それだけに本部選びが重要となるのです。
ハンバーガーショップを例にして説明しましょう。
日本でも数多くのハンバーガーショップが営業しています。
アメリカ系の企業もあれば、日本発祥の企業もあり、そのほとんどがフランチャイズ展開をしてきました。
売上で比較すれば、1位がマクドナルドで2536億円(2017年))、2位がモスバーガーで713億円(2018年)、3位がロッテリアで267億円(2016年)で、以下、フレッシュネスバーガー、ファーストキッチン、バーガーキングと続きます。
売上を考慮すれば、マクドナルドが他社を圧倒していることは明らかです。
売上高は企業の実力を示す指標になりますから、それだけ企業に対する信頼感も高くなります。
フランチャイズに加盟する際、この信頼感や安心感は本部を選ぶ基準になるはずです。
これはあくまで一般の人たちが抱くイメージですが、業界をリードする企業ならば、商品力や技術力、営業力、人材力、宣伝力などもトップであり、それを加盟店にも提供してくれるだろうという期待をもってしまいます。
これらの差は、加盟店にはどうすることもできません。
加盟する段階で、本部の差がそのままハンデキャップとなり、ハンデを抱えて勝負しなければならなくなります。
だからといって、マクドナルドの後塵を拝しているモスバーガーをはじめとした各加盟店は不利かといえば、そうではありません。
この理由はまた別の機会に説明したいと思います。
ここでは、FCに加盟するときに、本部の実力の差が加盟店の売上やビジネスにも大きな影響を及ぼすということを理解していただければけっこうです。
特に、フランチャイズの場合、グループ全体の売上などの実力だけでなく、本部による加盟店へのサポート力がカギを握っています。
ハンバーガーチェーンのように本部の直営店はほとんどなく、店舗の多くをフランチャイズ加盟店が占めている場合、全体の売上は、加盟店の努力が左右することになり、それにはよりいっそう本部のサポート力が重要となるわけです。
どのようなサポートがあるのかは、それぞれの本部が主催する説明会で確認することができます。
説明会に参加するだけでなく、担当者と面談して、自身が思っている疑問点や不安な点などを徹底して問いただしてもいいでしょう。
本部に確認するだけでなく、加盟店のオーナーに感想や意見を聞いて情報を集めることもできます。
また、加盟しようとする人が求めている本部のサポートにも違いがあるでしょうから、加盟店側のニーズに沿ったサポートのある本部を選ぶということも大切です。
いずれにしても、本部選びにはいくら時間をかけてもかまいません。
それほどの費用もかかりませんから。
ただし、フランチャイズ本部はあくまでパートナーであって、ビジネスの成否を最終的に決定するのはあなた自身の経営手腕なのです。