フランチャイズ以外の独立はアリか?
フランチャイズ以外の独立はアリか?
個人が独立開業する場合、フランチャイズに加盟する方法と、独自に開業する方法があります。
どちらがいいのでしょうか。
結論をいいますと、大多数の人はフランチャイズを利用したほうがいいでしょう。
独自に開業する場合、すべてのビジネスモデルの構築を自分自身でやらなければなりません。
これはたいへんです。
もし、あなたが長年、介護の分野で働いていたのなら、介護関連の知識はあるでしょう。
でも、そうでなければ、介護の知識や業界の事情などをほとんど知らずに、その分野で開業することは“無謀”としかいいようがありません。
たとえ、介護施設の職員であったとしても、介護事業を経営することと、介護の分野で働いたこととは大きく異なります。
1990年代になって、多くの企業でリストラが断行されました。
早期退職に応じた社員に割増された退職金が支払われ、それをもとに多くの人たちが独立開業にチャレンジしました。
ところが、成功した人はその中の一部です。
特に、既存のビジネスモデルとは異なる新たなビジネスの模索に成功した例はほとんどないでしょう。
日本では、パナソニックの松下幸之助やホンダの本田宗一郎、最近では、ソフトバンクの孫正義やライブドアのホリエモンなどの起業家が誕生しました。
彼らに憧れて起業家を目指すという人もいます。
でも、残念ながら成功する確率は低い。
1を2にすることはできても、0から1を生み出すことはとても難しいことだからです。
そこで、冒頭に戻りますが、フランチャイズをお勧めします。
フランチャイズに加盟して独立することは、いわば1を2にすることです。
すでに本部がビジネスモデルをパックで用意してくれています。
つまり、1が用意されているので、これをあなたの努力で2や3にすることができるわけです。
加盟店は、最初に加盟金を、そして、その後はロイヤリティといって、いくらかの料金を本部に毎月支払わなければなりません。
その代わり、本部はノウハウの提供、開業や運営に関する指導、スタッフの派遣、資金の融資、店舗探し、トラブル時の解決策の提示などのサポートをしてくれます。
これらをすべて自分自身で用意することと比べれば、時間も、費用的にも安上がりといっても過言ではありません。
乗り物のチケットからホテルの予約、観光地の案内など、すべて旅行代理店にお任せのパックツアーのようなものです。
もちろん、同じ加盟店でも売上に差が出ますし、それは加盟店の努力によります。
フランチャイズに加盟すれば、誰でも成功できるというほどフランチャイズビジネスは甘いものではありません。
中には、加盟したものの失敗する人を多く出してしまったフランチャイズ本部もこれまで多数ありました。 それでも独立開業というカテゴリーにおける成功の確率を考えれば、フランチャイズによる独立開業は選択肢の第一番目にあげていいでしょう。